居宅訪問で見るべきポイントを紹介しましょう。
利用者の居宅訪問で,「部屋にベッドとポータブルトイレがある」など,居室の中だけを見てきてしまう人がいますが,それでは情報が不十分ですし,とてももったいないです。
居室以外にも,玄関,トイレ,浴室など,利用者が普段の生活の中で日常的に使っている場所を見て,そこで困っていることや,本人の希望などを聞いた上で,個別機能訓練のメニューの種としていくと大変効果的です。
次に,居宅訪問時に見ておきたいポイントを挙げます。
利用者が一番長く過ごす場所であり,家での活動量を見極めましょう。動きやすい環境かどうか(生活動線)のチェックも必要です。
普段,家の中で何メートルぐらい移動しているか,通路に鴨居など段差がないかといった情報を記載しておくと,デイサービスでの実践的な訓練メニューに反映できるでしょう。
外出時に杖,歩行器,車いすなど福祉用具を使っていても,家の中ではそれらの用具が使えないため,つたい歩きなどで何とか歩いていることもあります。デイサービスでは,普段,家の中で行っている動作も訓練していくことが効果的です。
玄関は「社会の窓」と言われ,社会参加の第一歩は屋外に出るところから始まります。出入りに問題はないかなどもチェックします。また,デイサービスの送迎時にどのような介助が必要かも考えます。
最近は洋式がほとんどではありますが,稀に和式便器もあります。和式から洋式への変更,または手すりの設置などが必要な場合,住宅改修(介護保険の住宅改修制度)などの情報提供も大切です。
浴槽の種類,どんな動作で浴槽の出入りをしているかを確認します。必要であれば,福祉用具の活用(介護保険の福祉用具購入制度)などについての情報提供も行いましょう。
玄関などの段差を昇降する必要がある場合,デイサービスでは在宅環境に似た段差を用意し,段差昇降を訓練するとよいでしょう。2階のある施設などでは,階段昇降をメニューとして実施するのもよいです。階段や段差のないデイサービスの場合は,スクワットなどで下肢の筋力をつける訓練をするとよいでしょう。